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AIIB(アジアインフラ投資銀行)の最新情報 米トランプ新大統領下の加盟行方は焦点へ

2016年 11月 21日15:44 提供:東方ネット 編集者:範易成

  8月31日に、同国のMorneau財務相が、北京のAIIB本部で、金立群総裁に対し正式に加盟申請を行った。同日中に中国訪問中のTrudeau加首相も、習近平国家主席との会談の中で、この加盟決定を伝えた。中国が初の議長国を務めるG20杭州サミット(9月4・5日)開催直前のタイミングで、米国と共にG7の北米倶楽部メンバーである同国の加盟申請ニュースが、各国に大きな話題を提供し、少なくとも以下の5点で注目を集めた。


  1. カナダのStephen Harper前政権がAIIBの加盟に当初から参加することを前向きに検討していたが、米国の反対意向に遭い、加盟手続きを見送った。 Trudeau新政権が見送り方針を転換し、参加を決断した。これで英連邦3先進国の英·豪·加ともAIIBの加盟メンバーとなり、G7の中でも5カ国という圧倒的多数が加盟国となる。

  2. G7の中、AIIBに参加していないのは、世界No1とNo3の経済大国である米日両国のみとなったが、米国の次期大統領となったトランプ氏は、上記カナダ加盟決定の影響により、選挙期間中にオバマ政権のAIIBへの不参加決定は間違いであり、「戦略的失敗」であると批判し、今後の新規参加を強く示唆した。大統領当選後の現政権移行チームメンバーも同様な発言をしている為、米日両国の今後の行方は、世界の新たな注目の的となった。

  3. AIIBには、今年9月末に第2陣の新規加盟国申請受付の締め切り予定があった。実際の申請国数は26カ国あった。同行加盟国の所在地域は、カナダの加盟申請で、北米へと更に拡大し、五大陸をすべてカバーするという勢いに対しても関係国が注目している。 年内に新規加盟手続きを終えると現57加盟国に加え、総勢83カ国の規模となる。それは、EBRD(欧州復興開発銀行)の65カ国(米国主導)/ADBの67カ国(日本主導)を超え、IMF(189カ国、欧州主導)及び世銀(同189カ国、米国主導)に次ぐ発展途上国初主導の最大な国際金融機関となる。一方、国際地域開発銀行としては、世銀に次ぐものとなり、今後の国際社会へのインパクトと、新たな金融地殻変化の行方が焦点となる。

  4. AIIBは、ユ一ラシアから北アフリカ大陸までのクロスボーダー発展を目指す中国唱導の地域共同発展戦略である「一帯一路」の旗艦牽引支援機関である。「一帯一路」は、中国政府の発表によると現在100以上の国·地域などと協働し、広がりを急速に見せているが、AIIBは、沿線62カ国の「5つのコネクション(政策、インフラ、貿易、資金、心)」の主力実施機関となっている為、既存の日米欧主導の地域開発金融機関であるADB/EBRD、及びグローバル開発銀行である世銀とは、今後どのような相互補完·協力関係を構築されていくかについても各国の関心事となっている。

  5. 先進国カナダの加盟申請は、設立8ヶ月間のAIIBのこれまでのガバナンスに対する信任投票効果をもたらしたこと。